紅葉を見に行きたい。なんて大学生で考える人はいるのか?
もっと、こうなんか活動的なことをするんじゃないか大学生ってのは。どうも私は爺くさい趣味なんだよね。まあ、もともと嵐山には行きたかったし、いい機会だ。行こう紅葉を見に。
そんなわけで11月23日私とサッカー部のH君と一緒に紅葉観光へ向かった。サッカー部のH君は本来ならこの日にサッカー部の集まりか何かの予定が入っていたらしいが、同じ学年のS君が仕事を代わってくれたので来ることができた。
この日以降のレポートや宿題の答えを見せるという条件付きであったが。これはあまりにも代償が大きいのでは?
阪急淡路駅で同じ列車に乗った我々はひとまず嵐山へと向かう路線が乗り入れている阪急桂駅を目指した。サッカー部のH君はすでに朝練をした後での合流ということでお腹がすいていたようで、いつもの3分の1のボリュームしか声が出ていない状態であった。別に話すこともないし、これ以上話しても餓死寸前のH君に申し訳ないので私は会話のペースを落として話した。
桂の駅で途中下車して近くのなか卯へ行き昼ご飯を済ませた。インド人がよくカレーを好んで食べるがごとくH君は唐揚げを好んで食べる男だった。その日の彼が頼んだメニューは覚えてはいないがどうせ唐揚げ丼か何かだったろう。
昼食を終えて生き返った彼はいつものようにダルいからみ方をし始めた。むしろこっちの方が安心する。今日も彼は正常運転だ。
桂駅では2ドアの窓がやけに多い列車が我々を待っていた(写真は嵐山のもの)。このTHE観光列車の風貌は今から紅葉を見に行く私の心を高揚させた。あっこれ事故だからね!ダジャレじゃないからね!
阪急嵐山の駅。小さいモミジがお出迎え。天候も良好でモミジ観光日和である。
しかしみなさん考えてほしい。紅葉のクライマックスシーズン+天候良好=えぐい観光客の数。なのだ。
渡月橋についた我々はこんな光景を目にした。初詣にでも来た気分だ。私たちはのろのろと橋をすすんだ。
なんやかんやで1つ目の紅葉スポット天龍寺へ来た。
外国人が多い。京都はいつでも外国人が多い。
1人の外国人の男性が目の前で100円を落とした。それを見かけたサッカー部のT君は即座に拾い上げて男に渡そうとした。
すると男は『For me?』と言って100円玉を受け取り、何も言わずに去って行った
H君から100円をもらったと勘違いしているのかもしれないが、100円は持つべき人のところへ戻ったので一安心だ。
天龍寺は小銭を投げ入れる池がある。トレヴィの泉のような。大学生2人がそんな池を目の前にして小銭を投げ入れないわけがない。大学生とはそういう生き物なのだ。
周りの人間は器用に池の中にある円形の器にお金を投げ入れていく。負けじと我々も入れようとするが入らない。サッカー部であるH君は足以外の運動神経はその辺の人間と変わらず。そして跳び箱を4段以上飛べなかった運動音痴の自分にとっては小銭を狙い通りに投げ入れることは難しかったのだ。
そして僕らは楽しそうに銭を投げ入れる他の観光客を恨めしそうに見送りながらその場をはなれた。
前編終了
他の紅葉の写真
もはや紅葉は言葉で美しさを表しても無駄な気がしてきた・・・