こちらの記事は後編になります。前編が気になる人はぜひそちらも!
今回紅葉へ行くまでの話が長いので、紅葉だけ見たい人は途中を飛ばして読むことをお勧めします!
案外早く龍安寺での紅葉観光が終わった大学生2人は今後の予定を考えながら歩いていた。龍安寺の紅葉スポットを抜けると近くにある看板を見つけた。
次は夜の紅葉を見たい!龍安寺にあった看板に宝厳院の夜の紅葉のライトアップイベントがあることを知った2人はお互い同じことを言った。
しかしまだ夜まで時間が十分にある。まだ2時くらいだったはずだ。そこで2人は宝厳院での夜のライトアップの紅葉をメインディッシュとして前菜となる予定を即席で考えた。
『嵐山なら竹林のところへ行こう』私はそう提案した。拒否する理由もないH君は賛成して一緒に竹林のある小道へ歩きだした。
多くのお土産屋さんがある大通りは歩行者天国になっていて、あらゆる人種やあらゆる年代あらゆる人間が行きかっていた。その日は祝日だったのでこの混み様なのかもしれない。
ちなみに隣を歩くH君は生まれも育ちも大阪であり、京都へは数えきれないほど行っているみたいだ。時には自転車で嵐山まで行くらしく、往復6時間かかるとか。さすが現役サッカー部。
すぐに竹林の小道へ到着。薄暗い竹林の中を数十分歩いた。カメラワークが悪すぎて竹林の小道感がでていないのは申し訳ない。
そのあともみたらし団子を食べたりなんかして観光を楽しんだが、時間が妙に余った。そんなとき昔家族と一緒に嵐電嵐山の駅へ行ったことをふと思い出した。あそこなら時間を潰せるかもしれない。そんな考えで嵐電嵐山の駅へむかった。
よく調べると駅の上に屋上があるらしい。エレベーターと階段を昇って行って屋上にたどり着いた。
のどかな嵐山の風景が望めるいい場所だった。そこで一人のおばあちゃんが外国人の観光客に何か見せている。よく見るとかわいい和服の衣装を着せたロボットの曲芸をしていた。得意げにロボット曲芸を見せるおばあちゃんとそのロボットを見ていたらいい具合に日が傾いてきた。
もう歩行者天国だった大通りも道路規制が緩和されて、ぽつぽつと車が通りすぎるのが屋上から見えた。
大学生とは言ってもまだ18,19の歳である。高校生の修学旅行と同じように、夜の京都の街並みを歩くのは非日常感を感じさせる。嵐電嵐山駅から渡月橋へ戻り右へ間がると、薄暗い路みちへ入った。桂川の川の流れと前方を歩く観光客の声以外は何も聞こえなくなった。
男2人で歩いていても異様にロマンチックな雰囲気だった。
『なんで隣を歩いているのが男なんだろう?』とHくんは言う。
お互い様である。
そんな話をしていたら夜の紅葉のライトアップが行われている宝厳院に到着した。宝厳院の門の前には開店初日のバリオシャンティーなカフェくらい行列ができていたが、案外すぐに入れた。
あんまり赤くなかったかもしれないが、それでも夜の紅葉はきれいだった。これ以上の説明はいらないだろう。あとは紅葉の写真をお楽しみください。
嵐山の夜の紅葉を見ようとする大学生2人の話(後編)終わり